ep1
いのり「その美しい世界にたどり着くために 対価もわからず飛び込んだ 夢見る小さな私たちは 数えきれないものを支払っていくんだ。」
ep2
光「いのりちゃんも違うんだったら言った方がいい 伝えなきゃ分かってくれないよ。」
いのり「私本当に上手くなりたいんです 他の全部の楽しいことできなくなってもいい 嫌いなこと難しいことをずっと長い間やることになってもいい 何がどんなに大変かわからないけど 一番上手になりたい 金メダル取れる人になりたい。」
ep3
司「俺にももちろん 意見はある でも自分で選択することに慣れてほしいんだ 大会のジャンプ構成だけじゃない これから何度も選択の瞬間はやってくる そこで何を取り入れ何を捨てるか それが世界に一人だけのあなたという選手を作るんだ 強くなればいろんな意見を持つ大人が現れる その時に行き先を他人に任せず自分で決められる選手になってほしい あなたは大切な自分の人生をかけているんだ。」
司「これから先 次々とできる できないの分かれ道が来る そしてできるに進めた人しか その先は用意されていない。」
ep4
いのり「靴を履いたからジャンプが飛べるわけじゃない スケートが私を特別にしてくれるわけじゃない あの時特別に見えたのは スケートじゃなくてお姉ちゃんの方だ 私がスケートを特別にするんだ。」
ep5
なっち「太郎みたいな芯のある生意気なやつどこにもおらんって思った ほんの一握りしか上に行けないスポーツでそれは武器だ 周りのご機嫌のためにその個性否定してどうすんだよ 勝てば正しくなる 悔しさも 自分が間違っているんじゃないかって思いも 勝てば正しくなるんだよ それには勝つしかない 勝つには強くなるしかない あんたは あんたのままでも絶対に強くなれる 次は勝って ほら見ろ 間違っとらんわボケ って言うんだ 負けたくないなら2人でそれを正しいことにしていくんだ。」
ep6
司「いろんなことを言う人はこれからもたくさんいると思う この歳で始めるのは遅すぎるとか可能性がないとか いちいち気にしてたらだめだ 大切なのは遅いか早いかじゃない できるかどうか それだけなんだ。」
ep7
司「狼嵜選手たちとのキャリアの差は変えられないけど いのりさんの経験は まさに今少しずつ積み重ねられている できない時期があっても大丈夫 焦らなくていい できないことと向き合った時間は未来で壁にぶつかった時の助けになるから。」
司「自信は人にもらうものじゃない 俺が何度も俺自身を信用しないと 何でもかんでも武器だ 強みだと思い込め 勝利への糧に変えていけ この能力を誰よりも上手く使え 何ができてないか 見るんだ。」
いのり「認めたくない 消してしまいたい できない状態の自分を。」
司「自信と一緒になくしかけた 自分の武器で。」
いのり「もう一度…」
司・いのり「見るんだ。」
ep8
いのり「天才と呼ばれる少女がいたとして 彼女はその名がつくまでは何者だったんだろう 瞬く間に輝かしい結果を出せば天才と呼ばれ 月日をかけて結果を出せば 秀才と呼ばれる その名がつくまでの何者でもない私たちは 未来への願いと憧れだけで この薄氷を ただ 踏み切るしかないんだ。」
ep9
いのり「私はそれを諦める理由に絶対しない 頑張っても変えられないことだったら もう焦ったり悲しくなったりしない 私は 出遅れた自分のまま 次は勝てるって信じ続けます。」
ep11
理凰「金メダリストの息子っていう最高のポジションでこの程度 だから誰のせいにもできない 環境が良ければ 指導者が良ければ お金があれば そういうことすらできない 俺は全部あるから 何のせいにもできない それが俺なんです 先生は同じ立場でも悲観的にならないって言えますか？」
ep12
いのり「本当に今は毎日とっても楽しいです 前はできないことが悲しかったけど 今は乗り越えた先のキラキラが見たくてわくわくする 転んでも立ち上がれるって自分を信じられる 夢を追いかけてるこの毎日が大好きです。」